1. 美容室の閑散期はいつ?数字で見ると1月・2月・11月

「うちは2月と8月が暇」「夏は落ちる」。閑散期の感じ方はサロンによって違います。そこで、全国の家計の支出から、美容室にお金が使われる月の波を見てみました。

使ったのは、総務省統計局の家計調査(二人以上の世帯)です。1世帯が1か月に使った「パーマネント代」「カット代」「他の理美容代(カラーやセットなど)」を足し、2024年9月から2026年8月までの2年分を月ごとに平均しました。年の平均を100としたときの各月の大きさは、次のとおりです。

月1世帯の支出(2年の平均)年平均を100とすると
1月2,405円82
2月2,699円92
3月3,205円110
4月2,924円100
5月3,058円105
6月3,045円104
7月2,956円101
8月2,902円99
9月2,833円97
10月2,918円100
11月2,702円93
12月3,385円116

いちばん少ないのは1月で、年平均の約8割です。次が2月と11月。反対に多いのは12月と3月で、年末と春の新生活の前に髪を整える人が増えるためと考えられます。1月・2月・11月が低いのは、2年とも同じです。

よく言われる「8月の閑散期」は、全国の数字では年平均とほとんど変わりませんでした。夏に落ちるかどうかは、地域や客層で変わります。まずは自分のサロンの売上表を月ごとに並べて、この表と比べてみてください。

CHECK POINT 01全国の数字で見た閑散期は1月・2月・11月。山は12月と3月。8月は平均並みです。

2. 閑散期が生まれる理由は「来店の間隔」

1月が落ちるのは、12月に来たお客様が、次に来るまでの間に1月が入るからです。来店の間隔が40日ほどのお客様なら、12月の半ばに来た方の次の来店は1月の終わり。年末に予約が集まった分だけ、1月の前半はぽっかり空きます。

11月も同じです。「12月にまとめて行こう」と考える方が多いので、11月の来店が後ろにずれます。つまり閑散期は、お客様が減るのではなく、来る時期が山の月に寄っているだけです。

  • 1月:12月に来た方の次の来店の前で、空きやすい
  • 2月:日数が少なく、3月の新生活の前に来る方が待っている
  • 11月:12月に来る予定の方が、来店を後ろにずらしている
CHECK POINT 02閑散期はお客様が消える月ではなく、山の月の「すき間」。だから、山の月の動きで埋められます。

3. 閑散期でいくら減る?売上の計算

全国の波があなたのサロンにそのまま当てはまるとして、月の平均の売上が100万円のサロンで計算すると、閑散期の3か月で次のように減ります。

1月(82)約18万円減る
2月(92)約8万円減る
11月(93)約7万円減る

3か月で合わせて約33万円。1人営業のサロンなら、ひと月分の家賃や材料費に近い額です。逆に言えば、この約33万円を埋められれば、年の売上はぐっと安定します。

※計算の例です。月の平均の売上(例:100万円)×(100−その月の数字)÷100 で出しています。自分のサロンの月の平均に置きかえて計算してみてください。

4. 閑散期の売上を落とさない4つの打ち手

1.12月と3月の来店のときに、次のご予約をいただく

閑散期を埋めるいちばん近い道は、山の月に来たお客様の次のご予約です。12月に来た方に1月のご予約を、3月に来た方に4月のご予約を、お会計の前にいただきます。銀座のLUJUでは、次のご予約で10%引き、または30日以内にもう一度ララピールを受けると3,000円引きの、どちらか1つをお付けしています。

2.通う間隔が短いメニューを1つ持つ

髪のメニューだけだと、来店の間隔は1〜2か月になります。間隔の短いメニューがあると、髪の来店のあいだにもう1回来ていただけます。たとえばララピールは、最初の5〜6回を1〜2週間おきに受けていただく流れなので、閑散期の予約表を埋める役になります。

3.人数ではなく、1回の単価を上げる

閑散期は新しいお客様が増えにくい月です。来ているお客様に、もう1つ受けていただけるメニューがあれば、人数が同じでも売上は上がります。カラーの放置時間に重ねられるメニューなら、お客様の時間も延びません(放置時間にララピールを入れる組み方)。

4.値引きのキャンペーンに頼りすぎない

閑散期に値引きをすると、山の月に来るはずだったお客様が前に寄るだけで、年の売上は増えにくくなります。値引きをするなら、閑散期に「新しく足したメニュー」を試していただくきっかけとして、1回だけにするのがおすすめです。

CHECK POINT 03閑散期の打ち手は「次のご予約」「間隔の短いメニュー」「1回の単価」。値引きは最後に、試していただくきっかけとして。

5. 閑散期にララピールを足すと、いくらになるか

1月の来店が60人のサロンで、ララピールを足した場合を計算してみます。導入しているサロンでは、いつものお客様の平均3割がララピールを注文しています。通常コースは1回10,000〜12,000円で、材料費は料金の1割ほどです。

計算数字メモ
1月の来店60人例
ララピールを受ける方18人平均3割
1回で残るお金約11,000円12,000円−材料費約1,000円
1月に残るお金約19.8万円18人×約11,000円

月の平均の売上が100万円のサロンなら、1月の減り(約18万円)とほぼ同じ額です。席も人も増やさず、カラーの放置時間に重ねるだけなので、閑散期の売上をいつもの月に近づけられます。

1月に始めた方が、2月も1〜2週間おきに続けてくだされば、2月の売上も底上げされます。閑散期は予約に余裕があるので、モニターのお客様を集めて、写真とお声をそろえる時期にも向いています。

CHECK POINT 04いつものお客様の3割が受けるだけで、1月の減りとほぼ同じ額が残る計算です。

6. 自分のサロンの閑散期を、数字で確かめる

全国の波は目安です。大事なのは、あなたのサロンの月の売上と来店の数で、閑散期にいくら足せるかです。

サロン診断では、スタッフの人数・メインのメニュー・月の売上と客数など6つの質問から、ララピールを入れたときの売上の見込みをレポートでお届けします。閑散期にどう組み込むかは、レポートから予約できるオンライン面談でご案内します。導入の費用の考え方は導入費用と、1回の施術で残るお金にまとめています。

7. よくある質問

美容室の閑散期はいつですか?

総務省の家計調査(2024年9月〜2026年8月の平均)では、美容室への支出がいちばん少ないのは1月で年平均の約8割、次が2月と11月です。多いのは12月と3月です。

8月は美容室の閑散期ではないのですか?

全国の数字では、8月は年平均とほぼ同じでした。夏に落ちるかどうかは地域や客層で変わるので、自分のサロンの月ごとの売上で確かめてください。

閑散期に値引きのキャンペーンはしたほうがいいですか?

値引きは、山の月に来るはずのお客様を前に寄せるだけになりやすいです。まずは12月・3月の来店のときに次のご予約をいただき、値引きは新しいメニューを試していただくきっかけとして1回にするのがおすすめです。

閑散期に新しいメニューを始めてもいいですか?

向いています。予約に余裕があるので、練習やモニターのお客様の施術に時間をとれます。ララピールは講習が1回で、講習のあとは解説動画やカウンセリングシートなどの道具がそろった状態で始められます。

出典・参考にした資料

  1. 総務省統計局「家計調査(家計収支編)二人以上の世帯 品目分類 1世帯当たり1か月間の支出金額」2024年9月〜2026年8月(e-Stat)
  2. 総務省統計局「家計調査」

※料金・材料費・施術時間は公式資料(2026年時点)と導入サロンの例です。数字は目安と計算の例で、売上や来店数を約束するものではありません。実際の提供内容と条件は、導入相談のときにご案内します。