1. 美容室の繁忙期はいつ?数字で見ると12月と3月

総務省統計局の家計調査(二人以上の世帯)で、1世帯が1か月に使った「パーマネント代」「カット代」「他の理美容代(カラーやセットなど)」を足し、2024年9月から2026年8月までの2年分を月ごとに平均しました。年の平均は1か月2,919円で、これを100としたときの大きな月は次のとおりです。

月1世帯の支出(2年の平均)年平均を100とすると
12月3,385円116
3月3,205円110
5月3,058円105
6月3,045円104
11月(参考)2,702円93
1月(参考)2,405円82

12月は2年とも、その1年でいちばん多い月でした。3月は2年の平均では2番目ですが、2年目は5月・6月を下回っています。一方で、12月が山になることは、どちらの年でも変わりません。

CHECK POINT 01全国の数字で見る繁忙期の本命は12月。3月はそれに続く山です。

2. 12月に増えるのは何か?カット・パーマ・カラーで比べる

同じ家計調査を品目ごとに分けると、12月の山の中身が見えます。それぞれの品目の年平均を100とした、12月の大きさです。

パーマネント代128
他の理美容代(カラーやセットなど)116
カット代111

カットだけでなく、パーマとカラーなど、時間のかかるメニューほど大きく伸びています。年末は「切るだけ」ではなく、「きれいにして年を越したい」というお金の使い方に変わる月だと読めます。つまり12月は、1回の単価が上がりやすい月と考えられます。

額で見ると、1世帯の12月の増え分(年平均との差)は約470円で、その7割以上が「他の理美容代」です。カラーのお客様が増えれば、放置時間も増えます。

3. 12月の山は「増えた」のではなく「寄っている」

ここが、この記事でいちばん伝えたいことです。12月の前後の月を足して、年平均の3か月分と比べてみました。

月1世帯の支出年平均との差
11月2,702円−217円
12月3,385円+466円
1月2,405円−514円
3か月の合計8,492円−266円

12月の増え分より、11月と1月の減り分のほうが大きくなっています。3か月を足すと、年平均の3か月分(8,758円)より約3%少ない計算です。12月の山は、お客様が増えたのではなく、前後の月から来店が寄ってきたものと考えるほうが近いでしょう。

ここから分かることは2つあります。12月に人数を詰めこんでも、1月が空くだけかもしれないこと。そして、12月の勝負は「何人入れるか」より「1人の売上」と「次の来店を1月のどこに置くか」だということです。1月の谷の埋め方は美容室の閑散期の記事で詳しく書いています。

CHECK POINT 0211〜1月の3か月は、足すと平均より少なめ。12月の人数より、単価と次のご予約で差がつきます。

4. 12月の予約の組み方:来店日から1月を逆算する

来店の間隔が41日のお客様で計算すると、12月のいつ来たかで、次の来店が決まります。41日は銀座のLUJUの来店周期です。自分のサロンの間隔に置きかえてください。

12月の来店日次の来店の目安(41日後)予約表への影響
12月1日1月11日1月の前半が埋まる
12月10日1月20日1月の後半が埋まる
12月20日1月30日1月の末に集まる
12月28日2月7日1月に来ない

年末に近い日に来る方ほど、次の来店が2月に流れて、1月が空きます。だから、12月の前半に来ていただくことに意味があります。年末の席がいっぱいになるのを防げるうえ、1月の予約表も埋まりやすくなるからです。

11月のうちに準備すること

  • 11月の来店のときに、12月のご予約をいただく:年末は混むので、前半の日からご案内する
  • 12月の前半に寄せる理由を伝える:「年末は埋まりやすいので、前半なら時間に余裕があります」と事実だけ伝える
  • 12月の席は1枠あたりの時間で組む:カラーの放置時間に重ねられる枠を先に決めておく
  • 1月の日を先に開ける:12月の来店のときに1月のご予約を取れるよう、予約表を開けておく

値引きで12月に呼ぶ必要はありません。もともと来たい月なので、お伝えするのは日にちの選び方だけで十分です。次のご予約の聞き方は美容室の次回予約率を上げる記事をご覧ください。

CHECK POINT 0311月に12月の前半を、12月に1月のご予約を。来店の日を先に置くのが繁忙期の準備です。

5. 席が増えない12月に、1回の売上を足すといくらになるか

12月は席の数が上限です。そこで、カラーの放置時間に重ねられるメニューがあると、席を増やさずに1回の売上を上げられます。12月の来店が100人のサロンで、ララピールを足した場合を計算してみます。導入しているサロンでは、いつものお客様の平均3割がララピールを注文しています。

計算数字メモ
12月の来店100人例
ララピールを受ける方30人平均3割
1回で残るお金約11,000円12,000円−材料費約1,000円
12月に残るお金約33万円30人×約11,000円

※計算の例です。売上を約束する数字ではありません。

ララピールはカラーと同じ日にでき、機械もいりません。通う目安は、最初の5〜6回を1〜2週間おきなので、12月に始めた方の次のご予約は、谷になる1月に入りやすくなります。ただ、始めるなら12月に入ってからより、11月のうちに講習を受けて、席に余裕のある日に慣らしておくのがおすすめです。講習は1回で、フェイシャルが未経験でも、その日からメニューに出せます。

CHECK POINT 04人数の上限がある月は、1人の売上を足す。12月に始めた方の次のご予約は1月の谷を埋めます。

6. 自分のサロンの12月を、数字で確かめる

全国の波は目安です。まずは自分のサロンの去年の11月・12月・1月の売上を足し、3で割ってみてください。12月だけが高く、前後が低いなら、来店が寄っているサインです。

サロン診断では、スタッフの人数・メインのメニュー・月の売上と客数など6つの質問から、ララピールを入れたときの売上の見込みをレポートでお届けします。始め方は、レポートから予約できるオンライン面談でご案内します。

7. よくある質問

美容室の繁忙期はいつですか?

総務省の家計調査(2024年9月〜2026年8月の平均)では、支出がいちばん多いのは12月で年平均より約16%多く、次が3月です。12月は2年ともその1年でいちばん多い月でした。

12月はなぜ美容室が混むのですか?

年末にきれいにして年を越したい方が増えるためと考えられます。家計調査でも、カットよりパーマやカラーなどの支出のほうが大きく伸びています。

12月に予約が取れないお客様にはどうすればいいですか?

11月の来店のときに、12月の前半から日にちをご案内するのが近道です。年末に近いほど次の来店が2月に流れやすいので、前半に来ていただくと1月の予約表も埋まりやすくなります。

繁忙期に値引きは必要ですか?

もともと来店が増える月なので、値引きより、1回の売上を足すメニューと次のご予約に力を入れるのがおすすめです。

出典・参考にした資料

  1. 総務省統計局「家計調査(家計収支編)二人以上の世帯 品目分類 1世帯当たり1か月間の支出金額」2024年9月〜2026年8月(e-Stat)
  2. 総務省統計局「家計調査」

※料金・材料費・施術時間は公式資料(2026年時点)と導入サロンの例です。数字は目安と計算の例で、売上や来店数を約束するものではありません。実際の提供内容と条件は、導入相談のときにご案内します。